意思決定にファクトを!Freeasyを活用し「モノづくり」の現場でマーケットイン思考を実現!

株式会社タイトー様
アミューズメント事業 従業員数501~1000名

アミューズメント施設の運営やゲーム商品の企画・販売を行う株式会社タイトー様。

同社では多数の商品を開発する中で、すべての企画に外部リサーチを入れるには時間も費用もかかりすぎるという課題がありました。そこでセルフ型アンケートツール「Freeasy」を導入したところ、従来の約4分の1の期間、10分の1の費用で調査が可能となり、ユーザーの声をもとに迅速な意思決定ができるようになりました。その結果、商品開発の精度も大きく向上しています。

今回は、取締役執行役員 アミューズメント統括本部 統括本部長 西脇 剛志様にFreeasy導入の経緯や成果についてお話を伺いました。

目次

課題

  • 従来のリサーチは高コスト・長納期のため満足のいく頻度で実施できず、ユーザー視点での企画立案が困難だった
  • 「足し算」の設計に偏り、ユーザーにとって本当に必要な仕様だけを残していく「引き算」の判断がしづらかった
  • 決裁者として、ファクトに基づく判断が難しい場面が多かった

解決策

  • セルフ型調査ツール「Freeasy」の導入により、短期間・低コストで調査が実施できるようになった
  • 調査機会が大幅に増加し、従来は経験や勘に頼りがちだった意思決定に必要な客観的データを豊富に収集できるようになった
  • 特に決裁者が判断を行う際の根拠となる事実ベースの情報を、迅速かつ継続的に抽出できる体制が整った

効果

  • マーケットインの企画立案が実行可能になった
  • 今まで難しかった「引き算」の判断をデータで裏付けられるようになった
  • 意思決定にファクトが伴い、現場にも納得感が生まれた

ユーザー視点を十分に反映できず、開発がシーズ思考に偏りがちだった

ー担当されている主な業務内容を教えてください。

アミューズメント統括本部の中には、ゲームセンター向けのプライズや物販フィギュア等の企画・製造を行う「マーチャンダイジング事業本部」、オンラインクレーンゲームなどを展開する「オンラインビジネス部」、そして家庭用やアーケード向けのゲームを扱う「エンターテインメントビジネス事業本部」の3部門があり、私は統括本部長としてそれぞれの本部長と連携しながら全体を見ています。

私はもともとゲームプロデューサー出身なので、現在もゲーム関連の決裁には深く関わっており、特に、オンラインクレーンの事業は、私自身が立ち上げを担当したプロジェクトです。社内全体の「モノづくり」を見ながら、日々さまざまなプロジェクトに対応しています。

ーFreeasyを導入する前の製品開発における調査の課題を教えてください。

まず1つ目は、コストと時間の問題です。調査会社に依頼すると、1回あたりの調査に数百万円かかることもあり、調査期間も1ヶ月以上に及ぶケースがありました。弊社では同時に複数の商品を開発していますので、そのすべてに調査を実施するのは費用面でも期日面でも難しく、やりたくても頻度を確保できなかったのです。その結果、お客様の声を十分に反映できず、どうしても社内の感覚や経験に頼った企画が中心になっていました。

2つ目は、モノづくりをするうえで、引き算の判断が難しかったことです。本来であれば、お客様にとって本当に必要なものを見極めて、不要な機能は削っていくべきなんですが、その裏付けとなるデータがなかなか取れませんでした。調査の回数が限られると仮説検証もできず、確信が持てないまま、機能を削るのではなく入れておいた方が安心だという判断が積み重なっていきました。その結果、仕様が膨らみ、コストや開発の負担が増えてしまう傾向がありました。

3つ目は、決裁の際にファクトが不足していたことです。最終的な判断は私が担う場面が多いのですが、マーケティングデータが足りないと、提案の妥当性を評価するのが難しくなります。特に、何かを削る判断は説明責任も生じるので、その理由を明確に示せる材料がないと、どうしても迷いが生まれてしまいます。現場も私も、納得感を持って判断するのが難しいケースがありました。

高コストの壁を打破!「自分たちで運用できる調査ツール」で開発現場を変える

ーFreeasyを導入した理由を教えてください。

4〜5年前、とあるプロジェクトで成果が出せず、調査の重要性を強く意識するようになりました。ちょうどその頃、セルフ型アンケートツールの存在を知り、内製で調査ができる点に可能性を感じたのがきっかけです。

複数のサービスを比較した中で、Freeasyはコスト面に優れ、導入しやすい印象がありました。社内の広報部門ですでに利用されていたことも後押しとなり、自分でも使ってみようと考えたのです。

実際に使ってみると、操作がシンプルで結果もわかりやすく、開発現場でも問題なく使えると確信を持ちました。その後、プロデューサー陣にも導入を促し、現場への展開を進めました。

ーFreeasy導入後、どのような調査を実施しましたか?

プロジェクトの立ち上げから商品企画、ABテストによる比較検証まで、さまざまな場面でFreeasyを活用しています。

立ち上げ時には、お客様の興味や期待値を把握し、企画の方向性に対する受容性やニーズを確認する調査を行うことが多いです。

商品企画では、お客様の印象や購入意欲や期待値などを調査しながら企画を検討したり、複数案を比較するABテストで活用したりするなどして、仮説の精度を高めています。

さらに、「&cross」のクロス集計機能も、日々の分析業務で重宝しています。性別や年代といったデモグラフィック属性に、購買意欲や好意度などの心理的傾向を掛け合わせて分析することで、ユーザーの行動や意識を多角的に捉え、より精度の高いユーザー理解につながっています。

開発判断に納得感が生まれた!「Freeasy」だから本当に必要なものが見極められる

ーFreeasy導入後、どのような効果がありましたか?

まず1つは、満足のいく調査ができるようになったという点です。

調査費用が従来の10分の1、期間も4分の1程度になり、コストと時間の両面で大きな負担軽減につながりました。これまで一部の案件でしか行えなかった調査が、今では複数の案件で実施できるようになり、「お客様が本当に求めているものは何か」というマーケットインの発想で企画を立てる流れが自然と根づいてきています。従来のような、仮説に頼ったプロダクトアウト思考から脱却しつつありますね。

2つ目は、引き算の判断に根拠を持てるようになったことです。調査結果によって得られた数値があることで、不要な機能や要素を削る際に、あいまいな感覚ではなく明確な根拠を持って判断できるようになりました。「念のため入れておこう」ではなく、「これは必要ない」と自信を持って取捨選択できるようになったのは大きな変化です。

そして3つ目は、意思決定にファクトが伴うようになったことで、現場にも決裁にも納得感が生まれたことです。プロデューサー自身がアンケートを設計・実施することで、お客様の購買行動やニーズをより具体的に把握できるようになりました。その結果、提案の説得力が増し、決裁者としても納得感をもって判断しやすくなっています。

また、調査を自分たちで進めるプロセスを経ることで、現場の企画担当者にも納得感が生まれました。特に、不要な要素を削る判断では、数値に基づいた説明ができるようになったことで、意思決定のスピードも上がっていると感じています。

Freeasyなら実現可能!常に仮説を疑い、検証を続ける「モノづくり」の本質

Freeasyによる調査を参考に制作した、パズル×音ゲーの新次元MIX『QQQbeats!!!』(読み:キュキュキュビーツ)(2025年9月18日発売)© TAITO CORPORATION

ー他にも、Freeasyを使ってみて実感した効果はありましたか?

基本的に、仮説を立てたうえでアンケートを実施しているので、想定外の結果が出ることはあまりありません。ただ、それをネガティブに捉えているわけではなく、むしろ設計通りに活用できているという点でポジティブに感じています。想定していた仮説が、きちんとデータで裏付けられる。それだけでも大きな意味があるのです。

「仮説が当たっていたなら調査は不要だったのでは?」という声も聞きますが、それは違うと考えています。仮説が合っていたという結果が出たからこそ、自信を持って次の判断に進める、その積み重ねが大事です。

マーケティングにおいては、仮説を立てて終わりではなく、常に疑い、検証し続ける姿勢が必要です。その繰り返しが、最終的にはモノづくりの質を高めるマーケティング活動につながると思っています。

ーFreeasyのサポートを利用した際、特に印象に残った点はありますか?

フィギュアの価格設定でPSM分析を行いたかったのですが、設計や集計の仕方がわからず、相談したことがあります。相場感が読みづらい商品だったため、適正価格の検討に悩んでいたんです。

担当の方が、目的に合った設問設計や分析の流れを丁寧に案内してくださり、ユーザー視点を踏まえた納得感のある価格帯を導き出すことができました。結果として、価格決定の精度向上にもつながりました。

ツールを提供するだけでなく、課題に合わせて伴走してくれるサポートに感謝しています。

感性とマーケティングの共存!仮説を支えるのはユーザーの声

ーFreeasyを活用する中で、データを取ることの意義や価値をどう感じていますか?

お客様の価値観や購買行動は日々変化しており、過去の経験に頼るだけでは不十分です。定期的にお客様の意識を捉え直すことが重要だと感じています。

ゲームや景品などのアミューズメント商品は、「かわいい」「かっこいい」といった感覚的な価値が大きく影響しますが、そうした要素こそ意識的にデータで捉える必要があるのです。

また、お客様がどこで情報を得て、どのように購買に至るかも大きく変化しています。たとえばゲームの場合、以前は専門家のレビューが参考にされていましたが、今は動画配信者の中継やSNSを参考にする人が増えているのではないでしょうか。そうした変化には常に目を配ることが必要です。

一方で、直感やアイデアを否定しているわけではありません。そうした発想も仮説として捉え、検証を重ねることが、モノづくりには欠かせないと考えています。

ー最後に、調査のコストや時間に悩んでいる、特に決裁担当者の方々へメッセージをお願いします。

私は、いいと思ったものは人にもすすめたくなる性格ですが、Freeasyはまさにその一つです。スピード感を持って調査ができるようになり、社内でも納得感のある意思決定がしやすくなりました。

商品開発に関わる方には、ぜひ一度使ってみていただきたいです。特に、限られた時間や予算のなかで判断をされている方にとっては、本当に心強いツールになると思います。使わないのは、非常にもったいないですね。

※本記事の内容は2025年7月の取材をもとにしています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。

プロフィール

株式会社タイトー

会社概要

株式会社タイトーは、業界をリードするアミューズメント施設「タイトーステーション」の運営を行うアミューズメント・オペーレーターであると共に、多彩なコンテンツ/サービスを提供している会社です。代表作には、「スペースインベーダー」をはじめ、「アルカノイド」、「パズルボブル」などがあります。
タイトーはこれからもエンターテインメント体験・空間を通じて笑顔や新たな驚き、人とのつながりをご提供してまいります。

URL

https://www.taito.co.jp/corporate

サービス紹介資料ダウンロード

Freeasyでできること、特徴、機能、料金、モニタ属性などの紹介資料を無料でダウンロードいただけます。

もっと簡単で、もっと自由な
アンケートを作ろう

「500円」から始められる
セルフ型アンケートツール「Freeasy」